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東京のスタートアップで働く大学休学2年目の人のブログ

【経験者が語る】アジア新興国ベンチャー企業でのインターンシップのメリット・デメリット

※この記事は4500字を超える、超重量級コンテンツです。しかし、アジアインターンについてここまで踏み込んで言及している記事は、僕が確認したところ他に存在しません。長いですが、それだけの価値があるので、読んでみてください。

 

僕はアジア新興国であるベトナムベンチャー企業をインターン先として選びました。エージェントが出てくるに伴って最近はアジアでのインターンも増えてきましたが、海外インターンというとアメリカやカナダというイメージが強いかもしれません。

もちろんアメリカにはアメリカの、ベトナムにはベトナムのよさがあるので、どこで経験を積むべきかは人によって違います。実際に経験した立場から、アメリカ等先進国でのインターンと比較した、アジア新興国、しかもベンチャー企業でのインターンのメリット・デメリットをまとめました。

 

メリット:より実践的な仕事を任せてもらえる

従来の海外インターンは、海外インターンと名前だけは凄そうなものの、実際にやっていることを見てみると、ひたすら資料のコピーを取ったり翻訳をしたりと、誰でもできるような仕事しか任せてもらえないものがほとんどでした。そのため、インターン生の求めるものと実際の業務内容にミスマッチが起こっている状態でした。

何故そのような事が起こるかと言うと、インターン生のレベルが低くて仕事が任せられないのです。例えやる気のあるインターン生であれ、所詮は社会経験のない学生です。日本もそうですが、特にアメリカなんて最先端のビジネスが溢れた国に行くと、どこの企業も、総じてやっているビジネスのレベルが高く、インターン生に任せる仕事というと必然的にコピーや翻訳といった誰でもできる仕事になりがちなのです。

しかしアジア新興国ベンチャー企業でのインターンの場合、実践的な仕事を任せてもらいやすいです。そのため、大学生のうちからでも、海外での実戦経験を通して語れる経験を作ることができます。

この理由は2つあると思っています。

 

1.ビジネスの水準が低い

アジア新興国の場合は、経済が成長してきているとは言っても日本やアメリカよりはるかに遅れています。そのため、ビジネスの水準も低いです。具体的には、劣化食べログや劣化ぐるナビのようなサービスを現地の日本人、あるいはベトナム語にしてベトナム人相手に展開するだけでビジネスになったりします(もちろん最低限現地に合わせることは必要です)。

そんな感じで、先進国でやってるビジネスの劣化版が溢れているのが現状だったりします。サービスの水準も低いため、カスタマーからのクレーム対応も日本ほどシビアではないと感じます。そのためミスっても日本ほど大事になりません(だからってカスタマーに甘えちゃだめですよ)。

このように先進国と比較してビジネスの水準が低い状況なので、実際にベトナムとかに来れば、「あ、俺でもできるじゃん」とか「こうやれば上手くいくんじゃないかな」とか思い易いですし、もちろん個人差はありますがインターン生でも通用します。

分かり易くというと、Yahoo!は倒せないけど、検索機能なしで情報の量と質も低い劣化Yahoo!のような地域ポータルサイトなら倒せるような気がする、という感じです。経営者からしても、「Yahoo!を倒す事業考えて」とは言えないですけど、「この地域ポータル倒す事業考えて」となら任せ易いということです。

※全てのビジネスの水準が低いと言っているわけではなく、一般的な話です

 

2.人手が足りない

これはアジア新興国に限らずですが、ベンチャー企業はとにかく人が足りません。例えば私のインターン先はアルバイト含め全11人の社員でした。これでも多い方です。となると、できるならどんどんやってくれと仕事を任せてもらえやすいのは当然です。

逆に、やりがいのある仕事ばかりではなく、それこそコピーや翻訳といった雑務もいっぱい回ってきます。人がいないから仕方ありません。また、基本的にインターン生の教育をしっかりとやる暇もないでの、1から10まで世話をしてくれる人もいません。

しかし人がいないからこそ、雑務をこなしつつ信頼を得た上で自分から提案していけば、いくらでも仕事を任せてもらえます。

 

このように、スキルもビジネス経験も何もなくても任せてもらいやすい というのがアジアインターンのメリットになります。

続いてデメリットについてです。

 

デメリット:ある程度学んだ後は成長が遅くなる(むしろ悪い方向に成長することも)

このデメリットの理由を、2つに分けて考えます。

 

1.ビジネス水準・サービス水準が低い

メリットを生む理由と同じものがデメリットを生んでいます。

現地のビジネスレベルが低いので、インターン先での経験が、そのまま日本やその他の先進国で通用しない恐れがあります。それどころか悪いクセが付く可能性もあります。

例えば、「広告営業において、日本ではもっと論理的にプレゼンしないと契約してもらえない」とか「ベトナムでやっているような顧客対応を日本でやるとお客様から失礼だと怒られる」といったことです。

仕事で、何か特定の分野(例えばWebマーケティング)のノウハウを勉強している場合も、多くの場合日本の方が進んでいるので、アジアでインターンするより日本のベンチャーに入れてもらって勉強させてもらう方が遥かにいいです。

 

この点に関して大きな問題は、学生のうちはビジネスのことなんて何も分からないので、自分が海外インターンでやっていることが”レベルが低い”と認識できないことです。知らず知らずのうちに悪いクセが付いてしまう可能性が大いにあります。

事実僕は、帰国後に、ベンチャーで働いている先輩に、海外インターンでやってた仕事について話したところ、「そんなレベル低いことやったの?日本じゃありえないでしょ。」と言われました。薄々気づいてはいましたがショックでした。

 

2.社会人のレベルが低い

海外インターンに出ると、現地の社会人の方からすごく可愛がっていただけます。海外×大学生×仕事してる という人がほとんどいないことがその理由です。

現地での日系コミュニティはすごく狭いので、お願いすれば大概の人とは会うことができます。僕は、某外資系コンサルの現地代表などにお会いしてお話することができました。

 

これだけ見るとメリットなのですが、正直に言って、アジアで働いている社会人の方々は、社長も含め、レベルが低く、人間としても尊敬できない人が多いです。日本での就業経験のない怪しい経営者も相当数います。この記事、抹殺される覚悟で真実を書いてますよ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

学生なので、最初のうちはどんな社会人の方々とお話しても勉強になりますが、次第に刺激がなくなっていきます。”自分のレベルが低いから付き合える社会人のレベルも低い”という考え方もありますが、とはいえ、日本とアジア新興国で比べたら、遥かに日本で働いておられる方々のほうが視座が高いです。これは、帰国してからいくつかのベンチャー企業の方々と話していて感じました。

 

もちろんアジアにも尊敬できる社会人の方々はいますが、不健全なビジネスをしている尊敬できない社会人の方がむしろ多いです。そういう人と付き合うと知らず知らずのうちに悪影響を受けることになります。

 

 

以上のように、多少レベルが低くとも仕事を任せられるので初めは刺激的ですが、徐々にその周囲のレベルの低さに気づき、成長が遅くなる(あるいはレベルの低さに気づかないと悪い方向に成長してしまう)ということがデメリットです。

これは僕1人が思っているだけではありません。業界では、”成長したインターン生ほど不満足になって帰国する”という話は有名です。つまり、何もビジネスを知らない状態でインターン開始→自分もレベルが低い→当初は刺激的な環境→頑張る→成長→やっている業務や現地ビジネスのレベルの低さに気付く→不満足 ということです。

 

他のアジアインターン生と話した感じだと、このデメリットはベトナムだけでなく、シンガポール以外の東南アジアの国には当てはまるようです。

※もちろん、中にはすごくレベルの高いビジネスをしているインターン先もありますので、国によって一概に良い悪いは言えません

 

 

アジアでの海外インターンって割と美化されているところがあって、誰も大きな声では言いませんが、これが現実です。そりゃあ実際にインターンを体験した人は、自分がやってきた3ヶ月や半年を「レベルが低かった」なんて誰も思いたくないですからね。だから、どんな体験談を見ても、抽象的な文章で”良かった”というようなことが書いてあるのです。”自己否定なくして成長なし”と言ってやりたいです。

 

中にはめちゃくちゃ凄いキャリアを持った方がやってるベンチャーにのみインターン生を紹介しようとしているエージェントもありますが、エージェントの利益のことを考えたら、そこに拘って紹介するのは難しいのが現状です。

 

こういうことを書くと「アジア新興国インターンって、ある意味逃げじゃん」と思うかもしれません。確かに逃げかもしれませんが、現在の自分の実力と成長を考えた上で、適切なステージを選ぶことも人生の戦略です。やっていることのレベルは日本より低いかもしれませんが、例えば1つのプロジェクトを任せてもらってPDCAサイクル回して改善していく過程を経験できるといった、実戦経験を積みやすいのがアジア新興国インターンのメリットです。

すごくワクワクしますし、間違いなく成長もできます。しかし、メリットを享受するにはその裏にデメリットもあることを知っておいた方がいいです。例えば、エンジニアリングが最強で英語もペラペラだぜ!っていう人がいたらアジアでインターンせずにITで最先端のシリコンバレーにでも行ったほうがいいです。

 

ある分野でプロフェッショナルになるために最先端の地で修行するというよりかは、将来的にアジアでビジネスをしたいから卒業後最初のキャリア選択の前に1回見ときたいとか、実務を通して若いうちから海外での経験を積みたいという人には、アジアでのインターンはオススメです。また、これまで何もしてこなかったぱっぱらぱーな大学生でも、覚悟さえあれば一発逆転できるのが、アジア新興国でのインターンでもあります。

 

まとめ

僕個人的には、将来的にアジアでビジネスをするという強い気持ちがあり、かつインターン先が現地の人相手にいいサービスを提供できているのであれば、そこで長期間学ぶ価値はあると思います。

しかし、そうではない場合は、3ヶ月で十分です。3ヶ月も働けば、だいたい仕事のやり方は分かって、不満足になってきたり、何か変だな?と感じ始めます。そうしたら帰国して日本のベンチャーインターンをした方が成長は早いです。

その代わり、最初の2ヶ月間は素直に、死ぬ気で、ひたむきに、頑張りましょう。どうせこの国レベル低いし・・・などと考えていては成長もクソもありません。

ここは超重要なポイントなので、もう一度言います。

最初の2ヶ月間は、何も考えずひたむきに頑張ってください。

後のことを考え始めるのは、2ヶ月たってからで十分です。自分もレベルが低いんだから、それでも任せてもらえる環境でひたすら頑張れ!ということです。

 

インターン中に、現地の文化や働き方等をしっかり見ておきましょう。具体的には、以下の記事にあるような質問の回答くらいは、知識として持っておいたほうがいいです。

語学留学ではなく海外インターンシップを全力で勧めるワケ - 4年間

 

ちなみにインターン仲介会社はいいことしか言わないので信じないほうがいいです。派遣するだけお金が儲かるので、強引にインターンを勧めるに決まってます。

 

それでは、いい人生を!

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以下の記事でインターン期間について言及しています。リンク先の記事中では3ヶ月以上と書いていますが、やはり多くの人にとっては3ヶ月間がベストかと思います。 

海外長期インターンの勧める3つの理由、短期は最悪の費用対効果 スタディーツアー(笑) - 4年間